ナンは「ウイグル人の間で長い歴史を持ち、日々の食事の根幹をなす基礎的で伝統的な食べ物の一つです。ナンなくして、ウイグル人の日々の生活は到底成しえません。
ナンは小麦粉生地を自然醗酵させ、竪穴のかまどであるトヌール(tunur)で焼いたものです。ナンの調達は妻達の仕事であり、カシュガルの調査家庭では、農村にある Y 家ではすべてを家庭で焼き、X 家、Z 家では外部で購入、あるいはムギをナン屋に持っていき焼いてもらったりしていました。
カシュガルの家庭で焼かれるナンは厚み5mm、直径 30cm ほどの大きく薄いものが多いです。